(^_-)-☆バリ [知識]

 2822 インドネシアだからといってもバリ島のことではない。バリ取り 適正テストで、鉛筆削りやジャガイモの皮むきやバリ取りをしてもらって、器用さ、ナイフの使いかたを見たことがある。結構、このテスト、有効だ。
プラスチックの製品を作っている会社にとっては、必ず、付き合わなければならない厄介な代物だ。永遠になくならない問題だ。

押出成形では、切断面のバリ、鋸刃で切った場合は、ほとんど100%、切断かすをなくすことと、バリ取りという後工程がある。この会社は、それほど固いものを作っていなかったので、ほとんどの製品は、回転ナイフカッターで自動的に切るか、鋏で切っていた。それらは、かすやバリがないので、仕上げ工程を必要としなかった。しかし、固い製品の時には、それが必要だ。
このバリ取りの経験がない、前ダイレクターが、この製品の見積もりを出さなければならなくなった。私がやってしまえば、彼は、経験もできないし、何も考えないし、進歩がないと思い、それを任せた。原料費や製品重量やアワーチャージや収率などからの計算方法を示し、仕上げ工程があれば、一本あたりに価格を上乗せすることも説明しながら、書いて渡した。

射出の会社、これは、凄い。バリによるクレームが一番多いと思う。50年以上前から射出成型の現場は見ている。押出は一部門に過ぎない会社のもいたことがある。50年前と今では、成型機や金型の様子が全く違う。インドネシアで、日系だけでも10社以上、現場の見学をしたことがある。ほとんどというか、全部というか、射出成型は全自動だ。何やらセッティングをすれば、原料を容器に入れておくだけで、製品ができてくる。スプルーランナー?と製品が分離される。置かれた箱の中に落ちてくる。ベルトコンベアーに乗せられて、一定の場所に運ばれる。人は、何台に一人である。射出の現場は人がまばらで、仕事をしているようには見えない。

その製品を次の行程に運ぶだけ、その次の行程には、何十人もの女性がいて、左手で製品をクルクル回しながら、忙しく右手を動かしている。バリ取り工程です。一つの製品で何か所も取る、ものによっては何十カ所、一個のバリ取りが1分以上かかっているものもある。人によって、大いに速度は違う。そのあと、バリや引けなどの全品検査工程がある、ここも、バリ取り工程と同じくらいの女性がいる。OKとNGの種類によって分けている。NG品は、また、別の人がチェックし、リサイクルと先ほどのバリ取りに分けている。ここは射出成型会社というより、仕上げ検査会社?ではないかと思う。全自動と人海戦術。

それでも、返品やクレームが絶えないという。対策書を書きようがないが、一応、書いて出す。立入検査、オーディットも頻繁に行われる。
射出屋の日本人は、金型が悪いという。その通りだと思う。射出は、成形屋の技術は10%、金型屋の責任、90%だと自覚しなければならないと思う。バリが出ない金型を作る技術だ、そして、成形屋に扱い技術指導を徹底することだ。自分達の技術の結集で作った金型を、自分たちが思うような使いかたをしてもらうことだ。金型は曲先から支給の場合もあるし、使いまわしているものもある、金型ショット数の保証制限もあるようだし。よく分からない世界ですが、大変ですね。と、言ってやるしかない。
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男性で、こんなパイプのバリ取りもできない人がいる。あなたは、この会社の仕事には向いていないですね。他に、向いた仕事があるかもしれません。頑張って探してくださいと言ってやるしかない。
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雨季の晴れは、カンカン照りになり、じりじりとした暑さになる。そして、道端の生ごみが悪臭をまき散らす、この街の匂いになる。
 

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