(^_-)-☆PC押出 [押出成形]

 3477 また、一寸、一般の人には必要ない、解説してもわからない話です。PCって何?パソコン?いや、ここでは、“ポリカ―モネートpolycarbonate“です。プラスチックにはいろいろな樹脂があるが、その一種です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%83%88 ウィキペディア
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高機能樹脂の一つでもあり、特に透明で衝撃に強いという特性で、採用されている製品が多い。機動隊などのプロクター(防御盾)や顔面マスクはPCが最適でしょう。CD,CVDに使われるようになって、大量に生産するようになり、価格も下がった。私が最初チューブを作ったのは50年くらい前、日本では、丸棒、板、チューブ、パイプは、私が最初だと思う。三菱江戸川化学のユーピロン、押出用はK,1000円だった。大学新卒の給料が5万円にもなっていないときだった。25kg袋、二つで、初任給に相当したが、その後、急激に安くなったといっても、今でも、ナチュラルで500円くらいする。ちなみにオレフィンは250円くらいだと思う。

そして、押出品の成形については、参考になる資料は何もない?私は、私の文章以外に適切なものを見たことが無い。原料メーカーや原料商社の人は押出技術に関しては無知だ。聞いて参考にしてはならない。

どんな樹脂でも、押出用の原料が必要。違いは何か、MIだ。MIが3以下がいい。無ければ、5以下なら、大概の樹脂にはある、しかし、どういうわけか、PCに場合、7か8くらいが最低、とにかく、7か8を使うしかない。10以上では、成形はできないといっていい、できたとしても収率は、60%くらいになってしまう。

予備乾燥、解放成形(圧から開放される)の場合、必ずしなければならない。射出の場合は予備乾燥しなくてもいい樹脂でも、押出の場合は、乾燥しなければならない場合が多い、PCは念入りな予備乾燥が必要。メーカーの原料メーカーの説明は、当てにならない、140℃で5時間以上乾燥しなければならない、不足だと、気泡が出てしまう。また、定置式乾燥機なら出してホッパーに入れるわけだが、ホッパーに乾燥機能がないなら、そして、オープンなら、30分以内になくなる量にしなければならない。

オコシ(溶融が早すぎにいるスクリューへのくっ付き)になりやすいので、スクリュー形状、熱勾配、ホッパー冷却など、適切でなけれなならない。これらは、スクリューを通過する時間にも関係するから、すべての条件は、その都度違い、組み合わせというか、関連があるので、適切な条件をつかむには、適切な勘が無ければならない。

溶融樹脂の空間に開放された時の粘度(溶融粘度)これも重要、出てくるまでのすべての条件が変わらなくても、粘度は微妙に違う、適正粘度になるよう、出口の温度など、再調整する、触感。

バキュームで引っ張る冷却金型の場合は、金型の温度は100℃以上を基本にする。金型の入り口、溶融樹脂が触れる場所は、抵抗をできるだけ少なくするのは当たり前だが、急冷してはならない、できるだけ、熱い状態で、バキュームの抵抗で伸びてしまわないくらい硬くなる程度の高温で冷やすことが肝心、引取り方向にしわができるのは、早く冷えすぎるのが原因。
冷却金型は、樹脂に直接、液体が掛かる構造ではまずい、間接冷却にするが、基本、水は使わない、他の樹脂をやるときに水を貯める水槽内も水を入れない場合もあるし、形を決める金型の間接冷却もエアーを送るだけの場合もある。製品の形状、大きさ、厚さなどで速度も違う、すべての違いに対応できる条件の変化、調整が必要、これも、勘だ。


約50年前の記録です。http://otaenplaext.net/newpage306.html  世に押出用のPC原料が現れたばかりの時でした。

溶融温度が高いし、冷却速度が速い、加水分解を起こしやすい、耐薬性が低い、素人さんには扱いが難しい、成形は至難の業、ということになる。 
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