(^_-)-☆ショリンクチューブ [押出成形]

 4043 ハイレックスのケーブルコントロールチューブの一番中、ワイヤーが直接触れ、摺動したり回転したりするチューブを手掛けたが、その時の原料は、架橋剤、触媒を混ぜた原料が支給されていて、その原料を使い、ただ、チューブを作るだけだったので、ハイレックス社内で架橋工程を持っていて架橋を完成させていた。
だから、私は、架橋PEチューブの特性やその後の扱い方法などを知る必要は無かった。自分で取り扱う必要はなかった。支給された原料は、今まで使っていたHDPEと変わるところは無かった。取り扱いや成型方法も全く同じでできた。ただ、数量が多く、価格が厳しかったので、生産速度を上げることと、寸法安定性の相反することを、解決することに集中し技術を完成していった。その後、それは、インドネシアの大部分の車やバイクに使われるようになった。

さて、私が取り組むことになったのは、熱収縮チューブを作る事、存在や使っている場所などは、何十年も前から知っていたが、どうして作られているのだろうか、全く、知らなかった。知る必要もなかった。日本ではも、今までのインドネシアでも、問い合わせや依頼は全くなかった。
それと、前後して、ある会社のローカルの購買担当者から我が社の製造担当しに、こういうチューブを作れないかという話が来ていた。それは、何かと、聞いたら、熱を掛ければ縮むチューブだという。客先の購買も,こちらの製造担当も何のことやらさっぱりわかっていないようだった。私は、この種のチューブではスミチューブというのは昔から有名だったので知ったいた。

ところが、客先の購買担当は、何故なのか知らないが、原料メーカーからそれを作るための原料を入手して、他のローカルの押出成形会社に原料を渡して、試作を頼んでいるが、どうも、うまくできていないという。私は、皆さんに任せておいては、話が止まってしまうとお思い、原料メーカーを紹介してもらった。そして、降ってわいたように、ある原料メーカーから水架橋ができるからそれを使えば、熱収縮チューブができるという話を聞かされた。
そして、原料メーカからも必要としている客先を紹介してもらい、一緒に出掛けて行った。昔、卒業して就職た会社の株主の一社だった。どうしても。お手伝いしたいと思い込んでしまい、メーカーからの原料支給をお願いしたところ、快諾していただき、その後、現有の金型を使ってサンプルを作ろうとした。

しかし、最初、早とちりだったもしれないが、原料メーカーから、製造方法を聞いたときに、口金から出てきた溶融樹脂の内側に空気を送り込んで、径をそれより大きくすればいいだけ(インフレ―ション成形)で。それを架橋させれば、熱収縮チューブになると思い込んでしまった。そんな分けないと、少しだけ思ってもいた。

そして、膨らませたチューブを作って熱を掛けてみたが、収縮しなかった。当たり前だと思った。直ぐに、チューブを作って架橋させ、そのチューブの径を大きくしなければならないと悟った。最初からそう思えばいいのに、勘単できると聞いていたので、なるほど。簡単ということはそういうことかと安易な方で納得してしまっていた。

そして、元のチューブを作り、チューブを熱して柔らかくし、外径規制の為の筒の中に通し、空気を送り込み、筒の内側に密着させれば。もとめる大きさの外径になると目論んだ。これでうまく行くと、その装置を作った。一向に膨らまない、予熱温度をどんどん上げていったが、膨らまない、多少膨らんでも、均一ではない、空圧を増していったある瞬間、薄くなった部分が、破れて空気が噴出してしまった。こりゃダメだ。

考えを変えた、空気を送り込んでは、折角、予熱恩を上げても、結局、中を冷やしてしまうから柔らかくならないと思い、空気を送って膨らすという考えは捨てた。

そこで、考えたのが、チューブを作るときに、大きめの口金から出た柔らかい樹脂をC,Dieの入り口に密着させ塞いで、バキュームで引っ張るやり方をすることにした。これは、小さなチューブを多きするので、一般チューヌを作るように、絞りこんで塞ぐことはできない。ということは、バキュームが効かないかもしれない。最初は、キャリブの後ろ側から空気や水が吸い込まれているが前は塞がれている、だから、後ろ側だけ、布などで押さえてやれば、バキュームが効くようになり、キャリブに一杯になれば、布は必要なくなる。しかし、柔らかくなった樹脂が入る場所を布などで塞ぐわけにはいかない。しかし、何とか、前から空気がはいわないようにしなければ、バキュウームが効かない。

そして、考えたのが、成功した金型の構造でした。一般的なキャリブの前に、工夫をしたのです。写真の様にしたのです。これ以上細かいことは書けません。しかし、直ぐに成功したわけではありません。架橋PEチューブってどんなもの?どんな特徴があるの?全く知らなかった。そして、条件をいじってゆくうちに、特徴が分かってきた。形状記憶チューブで、限りなく徐々に柔らくなってゆく、トロット、溶けてしまうことはない、と、知った。
そして、条件を色々変えていったら、安定してバキュームが効くようになり。何メートルでも安定して膨らしたチューブが出来るようになった。客先がしている最適な内外径のチューブができると確信した。

その後、ネットでチェックすると、以下の様に書かれていた。話が始まったときに、ネットでチェックしておけばよかったと思った。
架橋により向上する性能は次の通りです。  
原料ポリエチレンの有する長所
・軽い ・柔軟性がある ・耐食性に優れる ・耐衝撃性に優れる ・低温特性に優れる ・電気特性に優れる
(電気腐食を受けない) + 架橋によりさらに向上する性能
・耐ESCが向上する ・クリープ性能が向上する ・耐薬品性
が向上する ・耐熱老化性を向上する

要するに熱収縮チューブとは、形状記憶チューブを作っておいて、それを膨らませたチューブのことでした。熱を加えれば、記憶通りの形状に戻るということでした。

もう一つ、重要なことは、主原料がニ種類あって、同じ量を混ぜて使うこと、そして、もっと重要なことは、一ぞ封を開けたら、使い切ってしまうのが条件、ということは、50Kg単位で使ってしまわなければならない、残しておいてはならない、もし、残しておくなら、水分が無いようにしなければならない。触媒を5%混ぜるが、これも、一度封を開けたら使ってしまわなければならない。いずれも、水分を吸ってしまうと、架橋が少し進み、その原料でチューブを造ると表面がちょっとざらざらして、外観が悪くなる。もし、それに熱風乾燥したら、もっと、架橋が進み外観がもっと悪くなる。だから、絶対、水を吸わせてはいけない。

粘着テープで封をしているが、繰り返し開けたり閉じたりしているので、次第に製品の表面上体が悪くなる。
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一種類だけでトライしたとき充分できたのに。何故、二種類の原料を混ぜなければならないのか、私には分かっていない。一種類だけでいいなら25Kg使い切るだけでいいのにね。
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久しぶりに17時過ぎに帰途に就いたが、この時間、牛たちも、近所の草むらでの食事が終わり、帰宅途中に遭遇しやすい。彼らの糞をよけきれない。
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家の前では、明るいので、、まだ近所の子供たちが遊んでいる。一人だけ迎えに来たようだ。この新興分譲住宅地、若い家族が多いが、中に、リタイアした爺ちゃん婆ちゃんも一緒の家もある。家の前の椅子に座って、何となく外を眺めている。多分60歳前後だと思う。わたしより一回り以上若いと思うが、私より年配に見える。
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