(^_-)-☆押出職人 [押出成形]

 1885 インドネシア語で職人はTukang トゥカンと言います。Tukang beca Tukang kayu Tukang sayur Tukang besiなどなどです。インドネシアにはTukangが溢れかえっています。どこにもいます。Tukang ojekバイクタクシーの運転手です。Tukang masak調理人、コックの事です。Tukang kaki limaカキリマを引っ張って商売をする人です。Tukangとは~職人、~屋、~工、~師という意味です。

で、私はインドネシアではTukang plastic extrusiと言っています。22歳の時から約48年これだけをやっていています。おそらく、日本でもそれほど多くないと思う、既に引退している人達の中には48年以上やってきたという人はいないと思う。私より早くからこの職業に携わったという人は、おそらく何十人でしかないと思う。その人たちが今もこの仕事についているという人はいないと思う。そして、常に、現場で、新しい製品に挑戦し続けている人もいないと思う。ずっと押出成形の職人を続けている人はいないと思う。技術者でも経営者でも商売人でもありません。「包丁一本さらしに巻いて」と、大体同じ意味で。押出成形の腕一本、いや、二本を持って、世間を渡り歩いています。これさえあれば、どこへ行っても、「来て、手伝って欲しい」という人や会社はあります。今は、製品を作ってほしい、という話があれば、お手伝いするという状態にしています。

ということで、押出し成型に関しては色々な事を経験しています。雑知識を一杯持っています。
http://www.k4.dion.ne.jp/~enplaind/newpage%20top%202.html
http://otaenplaext.net/newpage3.html
http://space.geocities.jp/enplaindonesia/newpage5.html
一応、この中に、個々の製品については書きしるしてあります。

製品の曲がりについてと目やにについての質問が多いので、ついでき書いておきます。
 曲がり、反り、捻じれ、断面形状はOKだが、それらが直らない、という場合と、偏肉になっていて真っすぐにならない、という場合があります。基本的に偏肉なら真っすぐにはならない、逆にチューブやパイプの曲がりを直すなら偏肉を直せばいい。要するに製品の周りの冷却速度の違いです。ゆっくり冷える方の体積が小さくなるのです。チューブの断面の厚い方に製品は曲がるのです。同じ速さで冷えるようにすれば曲がりはなくなります。
 異形の場合、肉厚が均一というわけにはいかないでしょうから、何もしないで、あるがままにしていたら、製品は曲がります。直すためには、曲がる方向と逆に曲げて引っ張ります。引取機までの間で邪魔物を置いて、真っすぐになるように願いながら曲げるのです。勘の世界です。
 切断した時に真っすぐでも、後で曲がってしまうこともあります、安心はできません。完全に収縮が終わっていないのです。長さが短くなると同じように、断面での縮み具合も違うので、厚い方になお曲がってしまう場合もある。また、保管の仕方も肝心です。せっかく真っすぐな製品が出来たとしても、保管の仕方で曲がってしまう場合があるからです。最後の最後出荷するまでは、こちらの責任ですし、客先での保管方法についても、アドバイスしておくことが肝心です。
 曲がった製品を作ってしまうことは押出成型職人としては恥です。見た目で真っすぐな製品しか作りません、曲がりの公差などあっても、それを定規などでチェックする事はありません。
IMG_5003.JPGIMG_5004.JPG
今作っている製品の一部です。
 
タグ:職人 経験 長期
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