(^_-)-☆トライ中 [押出成形]

 1604 格安金型でインドネシアではまだできていない製品を作ろうとしたわけで、方向は良かったと思うが、一筋縄ではいかなかった。とにかく、この原料は、エンプラの中でも一番扱いにくいし、滑りが悪い。金型にぺたぺた引っかかってしまいやすい。
この樹脂には、ちょっとした思い出がある。千葉のある町に。国鉄時代からJR関係の車両に使う押出し製品をほとんど独占して受注してきた会社がある。原料メーカーを通して、私に技術の指導をしてほしいと依頼があった。新幹線の車両などの天井の両側に乳白色の蛍光灯カバーがある。その製品がうまくできないという、歩留まりが悪く、良品より不良品の方が多いという。行ってみると、なるほど、この高価な樹脂での不良品が山積みになっていた。押出し原料なのでなかなか、リサイクルが難しい。金型を見て直ぐ感じたことは、やはり、勘違いをしているな、ということでした。

今になって、私は硬質塩ビで、思いがけないことに突き当たっているが、多くの会社は硬質塩ビの成形が主体なので得意、金型も、とにかく、つるつるに磨くのが当たり前。ところが、この樹脂に関しても、エンプラの他の樹脂の多くも、テカテカに磨いてはだめ。真反対である。そのことを、指摘しても、塩ビの専門家は、信じないし、私の言うことを受け入れて、表面を荒らすことをした人でも、ちょこっと荒して、結果が良くなかったからと言って、直ぐ、あらすことを止めてしまう。追求しないのです。うまくできるまで、思い切ってあらすことをしないのです。だから、私のアドバイスはいい加減だったと思ってしまうのです。

その会社の人に、そういう話をして、中途半端に荒らすのではなく、思い切って、ざらざらにして、製品の表面に筋が付いてしまうくらいまでやってください。うまくいかなければ、荒らし方が足りない、もっと荒らして下さいと、アドバイスした。そこの、ベテラン技術者は、疑っていた。それから、一か月後に、その技術者から、お礼の電話が入った。サンドブラストのガラスビーズを大きいものに変えて入ったら、次第に不良が減っていたそうです。今は、一週間、連続で生産し、週末に金型の表面を荒らす作業をしていて、順調に生産していると。流し続けていると、金型の表面がテカテカになってくるから、再スタートの前に荒らすことが必要です。

 新幹線に乗ると、そのことを思い出す。今でも、その会社が作っている。
その樹脂の製品を今、インドネシアの弟子にやらせながら、作ろうとしている。自分が自らやってしまえば、簡単に早く出来てしまうかもしれないが、全てをやってしまっては、指導にならない、まだ、出来ていない製品だから、私が自らやってしまって見せるというより、うまくできないときの私のやり方、改造の仕方を見せる状態になっている。
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 朝市の場所が変わった。


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